中林レディースクリニック

INFERTILITY診療内容

INFERTILITY TEST不妊検査

女性の不妊検査

(1)一般的な検査
① 内診・経腟超音波検査
産婦人科診察室の診察台(内診台)の上でおこないます。子宮・卵巣を産婦人科的に診察しておして痛いところがあるかどうかを見るとともに、細い(直径約1.5-2 cm)超音波プローブを腟から挿入して子宮筋腫・卵巣のう腫・子宮内膜症などの異常がないかを確認します。
② 子宮卵管造影検査
X線造影室で行います。子宮卵管造影検査は、X線による透視をしながら子宮口から子宮内へ造影剤を注入し、子宮の形や卵管が閉塞していないかを見る検査です。少し痛みをともなう検査ですが、この検査の後自然に妊娠することもすくなくないこともあり、大切な検査です。
③ 血液検査
外来の採血室で血液を採取して、ホルモン検査や糖尿病など全身疾患に関係する検査を行います。ホルモン検査の中には、女性ホルモン・男性ホルモンや卵巣を刺激する卵胞刺激ホルモン・黄体化ホルモンが含まれますが、その他にも母乳を分泌するプロラクチンや甲状腺ホルモンの検査も行います。ホルモンは月経周期によっても変化しますので、月経期・黄体期などに分けて検査します。
④ クラミジア検査
女性の不妊症の原因の30%は卵管因子です。卵管は精子が卵子に向かい、受精卵が子宮へ戻るための道です。卵管が炎症や癒着などによって詰まっていると、妊娠は起こりません。その原因となるのがクラミジア感染症です。クラミジア感染症は日本で最も多い性感染症なので、名前は聞いたことがあるという方は多いかと思いますが、不妊や母子感染につながるので注意が必要です。
(2)特殊な検査
子宮鏡検査
子宮鏡検査は卵が着床する場所を直接観察する検査で、麻酔をかけずに行うことが多いため外来で行うこともできます。この検査で、ポリープや筋腫などの腫瘍性病変や内腔の癒着など確認することができます。

男性の不妊検査

精液検査
精液検査では、主に「精子の数」「精子の運動率」「精子の形」をチェックし、受精能力(妊娠しやすい状態かどうか)を判断します。特に精子の運動率はとても重要で、運動率が高く形が良い精子が妊娠しやすいと考えられています。
具体的に「これ以下であれば不妊症になる」といった明確な基準はありませんが、通常WHOが2010年に発表した正常値の基準を参考に、精液検査の結果を確認していきます。
基準を下回ると、自然妊娠がしづらいとされています。また、精子の運動率が低い場合は精子無力症、精子の数が少ない場合は乏精子症などと診断されます。
しかし、これはあくまで基準であり、基準値を上回っていても妊娠できないケースもあります。また精子の状態は、その日の体調などによって大きく変動するため、一度の検査に一喜一憂せず、できれば複数回受けることをお勧めします。

不妊治療ペア検査

本来、妊活前に検査した方がいいが保険診療ではできなかった自費診療の項目を多く含めております。
姫路市は7割負担してくれるので、3割負担で検査ができます。
・姫路市の方は、奥様とパートナーの方と合わせて28,600円(税込)の検査を助成金を利用して8,600円で検査する事が出来ます。

令和6年度 不妊治療ペア検査助成事業(姫路市)

不妊症の早期発見、早期治療を図るために行われたスクリーニング検査(治療に移行するまでのもの)が対象です。
検査内容も、今後妊娠を希望される方にとって充実したものとなっております。

(1)検査内容  女性・・・費用:22,000円+税
① 超音波検査
子宮・卵巣の大きさや形、癒着などの異常がないか調べます。また、子宮膜症や子宮筋腫、卵巣の腫などの婦人科疾患の有無をチェックします。
② 性感染症検査(HIV-1、2抗体検査・STS定性検査・梅毒抗体検査・淋菌・クラミジア・トリコモナス・マイコプラズマジェ二タリウム検査)
不妊症や子宮外妊娠・流産・早産のリスク、胎児への感染防止のために感染の有無をチェックします。
③ 麻疹・風疹抗体検査
妊娠初期に感染すると胎児の先天疾患の原因となる可能性があるため、検査の結果抗体がない場合はワクチン接種を推奨します。

(2)検査内容  パートナー・・・費用:4,000円+税
① 精液検査 
精液量・精子濃度・運動率を調べます。

INFERTILITY TREATMENT不妊治療

一般治療

① タイミング法
排卵日を予測して性交のタイミングを合わせる治療です。まず、排卵予定日より前に、経腟超音波検査で卵巣内の卵胞という卵子が入っている袋の大きさを測定します。一般に、卵胞の直径が20mmくらいになると排卵するため、この計測値から排卵日を推定します。
② 排卵誘発法
内服薬や注射薬によって卵巣を刺激して排卵を起こさせる方法です。通常、排卵のない方や排卵が起こりにくい方に行いますが、タイミング法や人工授精の妊娠率を高めるために、あるいは体外受精などの生殖補助医療の際に使用されます。
③ 内視鏡手術
検査としても治療としても行われます。子宮鏡および卵管鏡は経腟的に行われます。子宮鏡手術では、妊娠の妨げになるような子宮内のポリープや子宮筋腫を切除することができます。卵管鏡手術では、閉塞している卵管にチューブを通して開通させ、自然妊娠する可能性を高めることができます。
④ 人工授精
精子に問題がある男性不妊症が主な適応となります。採取した精液から運動している成熟精子を洗浄・回収し、それを排卵の時期にあわせて細いチューブを用いて子宮内に注入することで妊娠を試みる方法です。