INFERTILITY診療内容
ADVANCED MEDICAL体外受精・先進医療
中林レディースクリニックで実施している不妊治療の先進医療
生殖補助医療
採卵により卵子を体外に取り出し、精子と共存させる(媒精)ことにより得られた受精卵を、数日培養後、子宮に移植する(胚移植)治療法です。最初は卵管の障害が原因の不妊治療に用いられてきましたが、現在はその他の不妊原因の治療としても使われています。 |
精子の数が少ない場合や運動率が低い場合などの男性不妊や、卵子の受精障害などの体外受精では受精が難しい場合に、卵子の中に細い針を用いて、精子を1個匹だけ人工的に入れて受精させる治療法です。 |
体外受精を行った時に、得られた胚を凍らせてとっておき、その胚をとかして移植することにより、身体に負担のかかる採卵を避けながら、効率的に妊娠の機会を増やすことができます。移植する胚の数を1つにしておけば、多胎妊娠となるリスクを減らすことができます。また、胚を凍結することにより、卵巣過剰刺激症候群の悪化を防ぐことができ、着床に適した内膜が得られた周期に移植を行うことが可能となります。 |
生殖補助医療(ART)(日本生殖医学会)をご参照ください |
凍結更新のご案内
保存期限を迎える凍結胚の今後の管理について、以下からお選びいただき案内に従ってお手続きしてください。
・必ず更新受付期間中にご自身での手続きをお願いいたします。
・更新・廃棄にかかわらず来院が必要になります。(ご本人確認が必要のため、郵送等でのお手続きはできません。)
・当院からの凍結更新のご案内について連絡等は一切おこないません。
※白国本院では凍結更新はできません。
※更新においてご不明な点やご質問がある場合は診察にお越しください。
※お電話やメールではお応えできません。
更新手続きの受付期間は「培養結果報告書」の日付の同月中になります。 |
1年以内に移植を希望し更新される方は、保険適用となり、更新代約12,000円になります。 更新の際に今後の治療について説明および、計画書を交付いたします。必ずアプリより【診察】の項目でご予約をし原則パートナーとお越しください。 (同席が困難な場合は計画書を一旦お持ち帰りいただき署名の上、後日診療時間内にお持ちいただくことになります。) ※上記期限内にご持参いただけない場合は、保険での更新ではなく自費での更新になります。 |
1年以内に移植を希望されない方は、自費での更新となり周期ごとの更新料が 44,000 円になります。 ※43歳以上の方や、保険での移植回数の上限を超えた方は自費での更新になります。 〇 医師とのお話ご希望であれば、【手続き】の項目でご予約が必要となります。 〇 医師とのお話不要で、更新のみの方は診療時間内にご持参ください。 |
廃棄希望の方も必ず廃棄処分申請書の提出が必要となります。 『凍結保存期限月』までに、廃棄処分申請書を印刷、署名、捺印のうえ、診察時間内にご持参お願いします。 予約不要です。ご本人様確認書類をご持参ください。 |
保険での移植治療開始日の年齢が40歳未満である場合は、患者様1人につき6回限り、40歳以上43歳未満である場合は患者様1人につき3回限りになります。 移植費用 保険:約45,000円 自費:約160,000円 治療回数制限について、詳しくは厚生労働省のホームページをご確認ください。 |
検査
ERA(子宮内膜着床能検査) | 着床のタイミング 子宮内膜環境が整う期間である「着床の窓」を調べ、着床率が最も高まる日に胚移植を行うため |
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EMMA(子宮内マイクロバイオーム検査) | 子宮内膜の乳酸桿菌の割合の確認 割合が高いと着床・妊娠率が上昇するため低ければ治療します |
ALICE(感染性慢性子宮内膜炎検査) | 慢性子宮内膜炎の診断 診断された方には適切な抗生物質と治療法の提案 |
子宮内フローラ検査 | 次世代シークエンサー(new generation sequencer:NGS)を用いた、子宮内腔液に含まれる細菌の16SリボソームRNA解析により、通常の培養検査または、子宮鏡、病理学的検査では困難な子宮内細菌叢の正確な把握が可能である。結果に基づいて治療を行うことで着床率や生児獲得率が改善する可能性がある。検査結果については、Lactobacillus 属が 90%以上を正常、90%以下を異常とする。 |
子宮内細菌叢検査 | 子宮内膜の乳酸桿菌の割合の確認 割合が高いと着床・妊娠率が上昇するため低ければ治療します 慢性子宮内膜炎の診断 診断された方には適切な抗生物質と治療法の提案 |
子宮内膜胚受容期検査(ERPeak) | 着床のタイミング 子宮内膜環境が整う期間である「着床の窓」を調べ、着床率が最も高まる日に胚移植を行うためERAは248の解析遺伝子数であるのに対し、ERPeakSMは着床の窓の鍵となる48の遺伝子に的を絞ることで、ノイズが少なくなり、診断精度向上を期待できる。 |
治療
タイムラプス | 臨床的妊娠率の上昇・培養成績の向上・着床率・生産率の上昇 胚をインキュベーターから出さずに評価し、移植胚の選択を行うことにより、通常の観察による胚の選択に比べて妊娠率が20%向上する。 |
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ヒアルロン酸を用いた生理学的精子選択術(PICSI) | PICSIは、精子の形態学的評価だけではなく、成熟度をその場で判別しながら卵子に注入できるという点で従来の ICSIよりも先進性がある。ICSI後に反復流産や着床不全を経験した患者に次回採卵時の治療選択としてPICSIの情報を提供することが可能となる。奇形精子患者においても、射出精子の中に含まれている成熟精子をPICSIで選別し卵子に注入することが可能となり、結果的に流産率の減少が期待できるようになると考えられる。 |
マイクロ流体技術を用いた精子選別 | DNA損傷率の低い精子を使用することにより、胚質の改善につながる可能性が指摘されている。 ZyMōtスパームセパレーターは精子DNA損傷に影響があるとされている遠心分離を行わず、源精液からDNA損傷率の低い良好な精子を選別可能である。それによって得られた精子による顕微授精では胚発育、妊娠率、着床率の向上、流産率の低下が報告されており、ZyMōtスパームセパレーターによる精子選別は有用であると考えられる。体外受精および顕微授精の胚培養成績の向上、臨床的妊娠率、着床率の上昇、流産率の低下の効果が期待できる。 |
子宮内膜スクラッチ | 原因不明の着床障害が繰り返された症例に対し、胚移植を行う予定の前周期の黄体期に、局所子宮内膜スクラッチが、妊娠する可能性が大幅に増加する。 |
子宮内膜刺激胚移植法:Stimulation of Endometrium –Embryo Transfer(SEET 法) | 胚移植前に体外培養を行った培養液上清を子宮内に注入し、培養液上清に存在するシグナル伝達物質を補うことにより、子宮内膜着床能の向上を図る。 |
二段階胚移植法 | 黄体補充開始後2~3日目に、凍結保存していた初期胚を1個融解して移植する。移植の手技は通常の胚移植と同様である。さらに排卵後4~6日目に凍結保存した胚盤胞を1個融解して移植を行う。反復ART不成功例に対する移植方法として胚盤胞がより高い確率で着床することを期待している。 |