INFERTILITY診療内容
INFERTILITY TEST一般不妊治療
不妊治療から特殊な検査まで一貫して行える不妊治療に特化したクリニックです
当院では最先端設備で高度な不妊治療が可能
ご夫婦が前向きに取り組めるよう、力強く患者様に寄り添って行きます
はじめての不妊治療をお考えの方へ
当院では、充実した体制を整え、一般不妊治療・日帰り内視鏡手術・体外受精など生殖医療を中心に行っていきます。クリニックまでのアクセスをよくすること、またこれまでの診療時間を延長すること、内視鏡治療また先進医療に関しても
積極的に導入し、力強く患者様に寄り添っていきます。
ご夫婦にわかりやすく説明し、ご夫婦が前向きに治療に取り組めるよう寄り添います。
助成適応の不妊検査ペア検査
姫路市では、不妊症についての検査を受けられたご夫婦に対し、経済的な負担を軽減するため医療保険が適用されない検査費の一部を助成しています。
姫路市では保険適応外の検査に対し7割助成されるため3割負担で検査が可能。
最大2万円の助成金が出ます。
当院では、感染症検査や精液検査をはじめ、本来妊活前に推奨している自費検査項目をペア検査として実施しております。
一般不妊治療とは
一般不妊治療は、不妊治療の第一歩です。
排卵誘発を行い卵胞を育てていき計測しながら、タイミング指導・人工授精を実施します。
卵胞の成長から排卵の流れ
不妊治療の流れは、卵胞の成長に合わせて毎周期ごとにスケジュールを立てていきます。
治療を行いながら卵胞の成長から排卵の様子を見ていき、ホルモンの状態を知るため採血検査や子宮頸がん検診・淋菌クラミジア検査・卵管造影検査などの不妊検査を適宜実施していきます。
一般不妊治療の検査一覧
- 超音波検査
- 産婦人科診察室の診察台(内診台)の上でおこないます。子宮・卵巣を産婦人科的に診察しておして痛いところがあるかどうかを見るとともに、細い(直径約1.5-2 cm)超音波プローブを腟から挿入して子宮筋腫・卵巣のう腫・子宮内膜症などの異常がないかを確認します。
- 淋菌・クラミジア検査
- 女性の不妊症の原因の30%は卵管因子です。卵管は精子が卵子に向かい、受精卵が子宮へ戻るための道です。卵管が炎症や癒着などによって詰まっていると、妊娠は起こりません。その原因となるのがクラミジア感染症です。クラミジア感染症は日本で最も多い性感染症なので、名前は聞いたことがあるという方は多いかと思いますが、不妊や母子感染につながるので注意が必要です。
- 子宮頸がん検診
- 子宮鏡検査は卵が着床する場所を直接観察する検査で、麻酔をかけずに行うことが多いため外来で行うこともできます。この検査で、ポリープや筋腫などの腫瘍性病変や内腔の癒着など確認することができます。
- ホルモン検査・採血検査
- 外来の採血室で血液を採取して、ホルモン検査や糖尿病など全身疾患に関係する検査を行います。ホルモン検査の中には、女性ホルモン・男性ホルモンや卵巣を刺激する卵胞刺激ホルモン・黄体化ホルモンが含まれますが、その他にも母乳を分泌するプロラクチンや甲状腺ホルモンの検査も行います。ホルモンは月経周期によっても変化しますので、月経期・黄体期などに分けて検査します。
- 卵管造影
- X線造影室で行います。子宮卵管造影検査は、X線による透視をしながら子宮口から子宮内へ造影剤を注入し、子宮の形や卵管が閉塞していないかを見る検査です。少し痛みをともなう検査ですが、この検査の後自然に妊娠することもすくなくないこともあり、大切な検査です。
- 精液検査
- 精液検査では、主に「精子の数」「精子の運動率」「精子の形」をチェックし、受精能力(妊娠しやすい状態かどうか)を判断します。特に精子の運動率はとても重要で、運動率が高く形が良い精子が妊娠しやすいと考えられています。
具体的に「これ以下であれば不妊症になる」といった明確な基準はありませんが、通常WHOが2010年に発表した正常値の基準を参考に、精液検査の結果を確認していきます。
基準を下回ると、自然妊娠がしづらいとされています。また、精子の運動率が低い場合は精子無力症、精子の数が少ない場合は乏精子症などと診断されます。
しかし、これはあくまで基準であり、基準値を上回っていても妊娠できないケースもあります。また精子の状態は、その日の体調などによって大きく変動するため、一度の検査に一喜一憂せず、できれば複数回受けることをお勧めします。
不妊の原因
大半は原因不明ですが、一般的に以下の疾患が挙げられます
- 子宮内膜症
- 子宮内膜は本来、エストロゲン(女性ホルモン)により増殖した後、月経血として排出されます。子宮内膜症は、子宮の内膜以外の場所で子宮内膜細胞が増殖する病態です。子宮筋肉内で増殖すると、子宮腺筋症となり、卵巣内でできるとチョコレート嚢胞になります。内膜症は治療をすることで、進行を抑えることができますが、月経がある間は女性ホルモンによる増殖の影響を受けますので、挙児希望の有無で方針が変わってきます。
子宮・卵巣の周囲の腹膜に病巣ができることもあり、炎症や卵管周囲の癒着を引き起こし、不妊の原因になります。
月経痛や腰痛があるかたは、子宮内膜症を視野に入れた検査が必要になります。 - 子宮筋腫
- 子宮筋腫は子宮の筋肉にできる良性の腫瘍です。
エストロゲン(女性ホルモン)の影響を受けるため、月経がある期間は発育し、閉経後は小さくなります。筋腫はできる場所によって、3種に分類されます。
子宮の筋肉の中にできる筋層内筋腫、子宮の外側にできる漿膜下筋腫、子宮内膜側にできる粘膜下筋腫に分類されます。過多月経、貧血、月経痛、不正出血をおこすこともありますが、無症状のこともあり、エコーの診察を受けてわかります。筋腫のサイズ、筋腫の場所によっては不妊症の原因になることもあります。 - クラミジア感染症
- 日本で最も多い性感染症です。
男性では尿道炎により排尿時の痛みや、精巣上体炎による増精機能障害などの症状があります。
女性が感染すると子宮頚管、 子宮内膜、卵管等に炎症がおこります。受精卵の通り道の卵管が塞がる卵管閉塞の原因になります。また、排卵した卵子をピックアップする卵管采の周囲に炎症による癒着ができることで、卵子をピックアップできなくなるかもしれません。
男性と女性ともに無症状のこともありますので、検査が必要です。一方でも感染症と診断されたら、感染しあっている可能性がありますので、治療を一緒に受けていただいた方がいいです。 - 黄体化未破裂卵胞
- 排卵がうまくいかず、未破裂になっている状態です。
未破裂の場合は、ある程度は黄体ホルモンがでておりますので、基礎体温がゆるやかにあがるため、実際にエコー検査をしないと診断はできません。
当院では、排卵後1週間で、排卵チェックをエコーで行い、また黄体ホルモンが産生されているか採血して調べます。未破裂が続く場合は、体外受精の適応になります。 - 多嚢胞性卵巣症候群
- 月経周期が長くなるような月経不順がもともとある方、1-2か月月経が来ない方はもしかしたら多嚢胞性卵巣かもしれません。
多嚢胞性卵巣では卵胞が成長しないため、排卵障害を引き起こし、月経異常を引き起こします。通常月経は、排卵して14日目に来ることが多いです。
排卵しないと、排卵後に卵巣から産生される黄体ホルモンがないため、子宮内膜がしっかりとせず、破綻出血をおこして、不正出血の原因になることがあります。また月経異常を放置すると、子宮体癌などのリスクが高くなり、また子宮が未熟になることもありますので、治療が必要です。 - 卵管留水腫
- 性感染症などで、卵管に炎症が起こり、卵管に水が溜まっている状態です。エコー検査で診断できます。
卵管に水がたまると、卵管から子宮内膜に炎症のある液がながれることで、着床障害になることがあります。当院では、卵管鏡で卵管の通過をよくすることで、卵管水腫を改善することができます。 - 慢性子宮内膜炎
- 子宮内膜局所の持続的な炎症を伴う疾患で、体外受精で複数回良好胚を子宮内に移植しても妊娠しない反復着床不全や、流産を繰り返す習慣流産の既往をもつ女性の約50%に認めます。
当院では反復着床不全の方には、子宮鏡検査を行います。子宮鏡検査で異常を認める場合は、子宮内に細菌やウィルス感染が起きていると判断して、抗菌薬のビブラマイシンを内服します。ビブラマイシンで改善しない場合は、またアモキシシリンやフラジールなどの抗生剤で治療をします。 - 不育症
- 2回以上連続する流産を反復流産、3回以上連続する流産を習慣性流産と定義しています。
流産は妊娠の最大の合併症であり、約15%に起こります。そのうち90%以上が妊娠10週未満の初期に起こります。
原因
・凝固異常・・・抗リン脂質抗体症候群などでは血栓が作られやすくなり流産を引き起こします
・子宮に奇形が認められる子宮形態異常
・甲状腺機能異常
・夫婦のいずれかに認められる染色体の異常 - 男性不妊
- 【男性不妊とは】
卵子と精子が出会うためには、勃起して十分な量の運動精子がパートナーの体内で射精されるということが必要です。しかし、男性不妊症である場合には何らかの原因でこの過程がうまく進行できません。女性不妊症と同様に不妊の原因を早めに特定し、適切な治療を行うことが重要です。
原因は主に、①造精機能障害 ②精路通過障害 ③性機能障害に分類されます。
・造精機能障害・・・精子がうまく造られていない状態です。男性不妊の原因として最も多く、全体の約85%を占めます。精索静脈瘤など原因が分かる場合もありますが、半分は原因不明です。
・精路通過障害・・・精子の通り道である精管が炎症などにより詰まることで、精巣で造られた精子が外に出てこられない状態です。先天性精管欠損症、精路感染や鼠径ヘルニア手術などが原因となります。
・性機能障害・・・性欲の低下、勃起障害、逆行性射精などで射精がうまく出来ていない状態です。ストレスや過去の性行為の失敗など心因性のものの他、糖尿病、内分泌異常や骨盤神経障害なども原因になり得ます。